完全なる証明

完全なる証明

マーシャ・ガッセン / 文藝春秋



数学上の世紀の難問と謳われていた「ポアンカレ予想」を証明したにも関わらず、その代償を一切受け取らず、世間の表舞台から消えた天才ペレルマンの話。ペレルマンは取材には全く応じない人の為、本書は彼の周辺にいた人物の証言から人物像を浮かび上がらせる手法を取っている。

フィールズ賞やクレー賞を頑なに拒絶するペレルマンの奇人的なまでの対応の真意は私には分からないが、それはペレルマン自身も分からないことなんじゃないだろうか。読みながら、トラどらの一幕が思い浮かんだ。


「私は他人が私の心の中を勝手に想像して分かったような顔をする。それがイヤなの。むかつくの。何で分かってくれないの?」
「分かってほしいのか、分かって欲しくないのか、どっちなんだよ」
「分かんない!私がどう思っているかなんて誰にも分かるはずない。だって、自分だって知らないもの・・・」

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by shohey0229 | 2010-03-22 00:52 | 読書