フラット化する世界(上)

フラット化する世界 [増補改訂版] (上)フラット化する世界 [増補改訂版] (上)
(2008/01/19)
トーマス フリードマン

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・内容
本書で言う「フラット化」とは、ごく近年に起こっているグローバリゼーションを指す。インターネットと共同作業支援ソフトウェアにより、国や企業、個人の間にあった障壁がほぼ完全になくなろうとしている。具体的にはインドのアウトソーシング。従来は、専門職にしか出来なかった高度な仕事も、フラット化により、低賃金・高効率なインド人へと委託されるようになった。本書では「フラット化」の具体的な事例を数多く紹介し、フラット化する世界の実情を浮き彫りにする。そして、このような時代で、国や企業、個人、どう生きていくかを考えている。

・感想
良書です。

翻訳本ってハズレが多いけど、この本は読んでて為になる。やっぱり、訳が微妙だなって思うところもあるけど、書かれてるのが事実だから、議論が分からなくなることはまず無い。
また、調査事例の多さにより、グローバリゼーションの実感が湧く。多分、日本にいて普通に生活にしていたら、なかなか実感ができないまま、世界から取り残されてしまうんじゃないかってくらいに思った。グローバル化って言葉で言えば簡単で、抽象的にいくら説明しても理解できないものだと思う。驚愕的な事例を知って、初めて実感が湧く。少なくとも僕はそう感じた。

先進国にいる人間として、フラット化する世界でどう生きるべきかはかなり難しい問題だと思う。他人にも出来ることは賃金の安い発展途上国に写されていくのだから。フラット化する世界のデメリットはまさにここ。先進国に住む人間の仕事がどんどん無くなってしまうのだ。今、電機業界では技術情報漏洩の阻止を目的として、国内に製造拠点を作っており、この為に雇用は守られそうにも思われるが、競合他社がいくつもある中で、このポリシーは守られるだろうか。どこか一社が抜ければ、あっという間に他社は追随しなければならなくなる不安定な状態が長く続くとはとても思えない。
フラット化する世界で仕事をするには、他人に出来ないことをやるしかないと思う。代替の利かない人間として生きなければいけない。この点についても、本書では様々なケースが書かれている。興味深い内容だった。

これだけ濃い内容なのに、まだ上巻に過ぎないのが面白い。GWから読み始めて、今日までかかってようやく読み終えたのだから。普通のビジネス書なら一冊3日も掛からないのに。下巻ではどうなっていくのか、気になる。
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by shohey0229 | 2008-05-12 19:56 | 読書