償い

償い (幻冬舎文庫)償い (幻冬舎文庫)
(2003/06)
矢口 敦子

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・あらすじ
平和な住宅街で立て続けに起こる殺人事件に、好奇心旺盛なホームレス・日高が首を突っ込む話。事件の進展と共に日高は自身の辛い過去とも向き合っていく……。

・感想
近所のツタヤでバカ売れしてた本。良い小説だと思います。

個人的に好きだったのは日高の過去のくだり。色んな大切なことを犠牲にしてやっていたことが泡のように消えてしまった経験が僕にもあったので、彼の境遇は何となく察しがついた。失ってしまって、自分で自分を許せなくて、自分で自分を苦しめたくなる気持ち。こういう主人公は好きだなと思う。

ミステリーとしての質も良かった。以下、少しネタバレになります。

僕はいわゆる「勘の良い読者」に分類されるので、日高より先に真相に気付いて、「さっさと日高も気付けよ」と思いながら読み進めていたのです。だから、読んでる時は退屈だった。日高が真相に気付き始めてからも証拠集めが長くて、途中で放り投げたくなった。GWから読み始めて今日までかかったのはこういう経緯だったりする。だけど、最後の最後でドンデン返しが起きた。真相は全く違ったモノだった。「やられた!」と思った。「勘の良い読者ならこう考えるな」ということを想定したミスリードにまんまと掛かってしまったのだ。半分投げ出しながら読んでた部分に真相の真相に関する情報があったりして、随分驚かされた。と同時に、最後まで読んどいて良かったな〜と思った。最後まで読まなかったら、絶対こんなに感動できなかったもん。
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by shohey0229 | 2008-05-18 12:22 | 読書