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イニシエーション・ラブ

イニシエーション・ラブ (文春文庫 い 66-1)イニシエーション・ラブ (文春文庫 い 66-1)
(2007/04)
乾 くるみ

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■ あらすじ

主人公・鈴木は恋愛をしたことのない純情な青年。合コンで知り合った繭子と恋に落ちて、成長していく。後編では鈴木と繭子の遠距離恋愛から破局に至る過程が描かれる。二度読みたくなると評判のミステリー恋愛小説。


■ 感想

恋愛小説としては三流だとか書かれていたけど、その側面で充分に楽しんでしまった自分……。特に石丸(鈴木の浮気相手)と鈴木が「イニシエーション・ラブ」について議論しているところがハッと考えさせられた。長いけど該当箇所を引用。

「鈴木くんの言うように、コロコロと自分の意見を変えるのは良くないって私も思う。だけど人間って成長するものだし、そのときに過去の自分を否定することだってあると思うし、それは許されることだとも思う。……自分の言葉に責任を持てるようになるのって、本当は何歳なんだろう? わからないけど、でも私や鈴木くんの年齢で、それが出来るって思うのは、思い上がりだと私は思う。私達はまだまだ成長する。なのに自分の言葉に責任を持って考えを変えないようにするのって、それを無理やり止めようとすることと同じだと思う。」


ちなみに、ミステリとしても面白かった。この本は友達から借りた本で「絶対最後から読んだらダメだよ!」って言われてたんだけど、最後までわからなかった。最後から二行目の石丸の言葉で「えっ!!」ってなった。
by shohey0229 | 2008-08-17 22:36 | 読書