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フラット化する世界(下)−1

フラット化する世界 [増補改訂版] (下)フラット化する世界 [増補改訂版] (下)
(2008/01/19)
トーマス フリードマン

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■内容
第二部 アメリカとフラット化する世界

 第7章 理想の才能をもとめて
  フラット化する世界では仕事のあり方が大きく変わり、従来の世界で活躍できていた人が必ずしも成功できる保障はなくなりつつある。では、フラットな世界で重視される能力とは何か? それは五つに集約される。すなわち①学ぶ方法を学ぶ能力、②航海術、③熱意と好奇心、④離れた点をつなぐ能力、⑤右脳を使う能力、である。これらの才能を伸ばすことが重要だ。

 第8章 静かな危機
  競争相手国にアメリカが追いつかれつつある危機について。フラット化する世界では、(1)フラットな世界のプラットホームに接続できるインフラ、(2)国民がそのプラットホームでイノベーションを行えるような教育プログラムと知識スキル、(3)適切なガバナンスによってフラットな世界の流れを勢いづけ、管理すること、の3点を持った国が勝者となる。しかし、アメリカには次の6つの欠陥により、これら3点を手にすることができないでいる。①数の不均衡、②教育の欠陥、③成功願望の欠如、④貧困層の教育の欠陥、⑤予算の欠陥、⑥インフラの欠陥。いずれも競争相手国に比べ、大きく遅れを取っており、いますぐ追い抜かれる訳ではないが、現状を維持するだけでは、いつか追いつかれる「静かな危機」である。

■感想
日本型の勉強に対するビル・ゲイツの言葉に賛成。小さなことから積み上げていかないと、世の中で役立つような応用はできないものだと思う。

アメリカの教育には有利な点がある−丸暗記ではなく創造性に重点を置いている−という通念について、ビル・ゲイツにたずねると、言下に否定された。中国や日本の丸暗記中心の学習からは、アメリカと競争できるような革新者がおおぜい生まれることは無いと言う考えは、嘆かわしい間違いだ、とゲイツは言う。「掛け算ができなくてソフトウェアが作れるなどという人間にあったことは無い・・・・・・世界一創造的なテレビゲームはどこのものか? 日本だ! 丸暗記人間なんてどこにいるのかね・・・・・・わが社の優秀なソフトウェア製作者の何人かは日本人だ。秩序立てて物事を理解していないと、それより進んだ物事を作ることはできない」
by shohey0229 | 2008-08-25 21:14 | 読書