楽毅〈4〉

楽毅〈4〉 (新潮文庫)楽毅〈4〉 (新潮文庫)
(2002/04)
宮城谷 昌光

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■あらすじ

中山が滅びそうな時、楽毅は燕王にヘルプを求めに行った。燕王は断ったのだが、その時、楽毅に一目ぼれした。そんな背景があり、中山滅亡後、楽毅は燕に仕えることになった。

燕で楽毅は大出世をする。燕王は斉を滅ぼしたいと思っていたのだが、その野望に楽毅が大活躍し、遂に斉を滅ぼした。当時の中国では斉はNo.2の国だったのに対し、燕はNo.8くらい。阪神が万年最下位から首位争いに加われるようになったような、そんな猛進劇。楽毅の名は中国に広まる。

ところが、斉をほとんど鎮圧した頃、燕王が死ぬ。燕王の後を継いだ息子はどうしようもない男だった。楽毅の功績を認めず、それどころか恨みばかり持ち、楽毅を殺そうとした。楽毅は家族を燕に置いたまま趙へと亡命する。


■感想

良い話だった。趙に亡命した楽毅に、趙王が「燕王にお前の恨みを晴らしてもいいんだぞ」といったのに対し、楽毅は「あなたがそんなことを私に望まれるなら、私はここを去らなければなりません」と泣きながら言ったのには感動した。恨みや憎しみや軽蔑や嫉妬で生きる人生は何より辛い。これは悟っても悟っても、すぐ忘れてしまうことだ。特に自分が酷い目に合わされたときには、自然に心は憎しみに染められる。自分に正直になって憎しみに染まるのは一時のストレス解消にはなるかも知れないが、素直に前を向いて生きることが馬鹿正直でも生きやすい生き方なのだと思う。
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by shohey0229 | 2008-10-24 23:05 | 読書