カテゴリ:読書( 119 )

読むだけで絶対やめられる禁煙セラピー (ムックセレクト)
アレン・カー
ロングセラーズ
売り上げランキング: 476


禁煙本に類書は多数あれど、十年以上もトップを維持し続けている本。読んだらその理由が分かった。この本にはタバコ起因の病気のことよりも、心理面でのアドバイスが多い。

喫煙者は、病気のことは百も承知なのだ。それでも禁煙できないのは、「禁煙は難しい」と思い込んでいるからである。世の中にはリスクとリターンが拮抗した現象がほとんどなので、健康を手に入れるための禁煙はきっと苦痛に違いない、と思い込む。これが喫煙者の基本的な心理である。これを手に入れること=難しいと思い込むことが禁煙のハードルを限りなく上げているのだ。

しかし、この本では、その思い込みを排除することに全力を注いでいる。喫煙はそもそも「する必要が無い」というのが本書の視点である。ニコチンの禁断症状も多くは幻想であり、「禁煙が難しい」という洗脳が禁煙を難しくしていると主張する。本当は禁煙なんて簡単なのだ。

ということで、今日から私もノンスモーカーである。手元に残ったタバコは水浸しにして捨てた。ライターも捨てた。Taspoも捨てた。ノンスモーカーである私には必要ないものだから。
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by shohey0229 | 2010-04-30 15:51 | 読書
iPad VS. キンドル 日本を巻き込む電子書籍戦争の舞台裏 (brain on the entertainment Books)
西田 宗千佳
エンターブレイン
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電子書籍ビジネスが各所で話題になっている。そんな状況の解説書。
多読が趣味の私にとっては、eBookは歓迎すべき存在だ。本を保存するスペースがいらないし、重くないし、書店まで行く必要が無いし、メリットがたくさんある。なので、eBook関連のニュースには日々アンテナを張り巡らせている。

なぜ、キンドルがアメリカで流行しているのか。その大きな理由は、キンドルの通信コストにある。キンドルはネットからコンテンツを購入するのだが、その際のネット接続料はタダである。PCでも携帯電話でも、ネットに接続するには、プロバイダ契約をし、NTTに回線使用料を支払い、マシンの環境を設定をする必要があるのだが、キンドルはそれが一切ない。これは、キンドルユーザの「読書と直接関係のない費用は一切支払いたくない」という心理にかなりマッチしたシステムである。実際には通信コストは、コンテンツの売り上げやキンドル自体の価格に上乗せされているものの、ユーザが通信コストを意識することなく使用できる点が良い。これが毎月月額使用料を支払う、というシステムだったら、ここまでキンドルが流行することはなかったと思う。

それから、キンドルサービス開始時点でアマゾンは膨大な数のコンテンツを用意していたことも、成功の一因である。eBookにしろ、ゲーム機にしろ、遊べるコンテンツが何もない状態でビジネスが立ち上がる訳がないのだが、失敗するハードは必ずと言っていいほどコンテンツを充分準備しない段階で発売に踏み切る。古くはNINTENDO64に始まり、最近ではPS3がそれにあたる。何故同じ失敗を何度も繰り返すのか、さっぱり理解できないのだが、この点、アマゾンはしたたかだったと思う。

日本でのeBookサービスの立ち上がりは2010年中と見られている。既に小規模なeBookサービスはいくつもあるが、本格普及した際には米国と同じく寡占的な状況になるだろう。eBookはハード産業でありインフラ産業であるため、規模の経済性を活用しないと、ビジネスとして成り立たないと思われる。
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by shohey0229 | 2010-04-25 16:52 | 読書
世界No.1投資家バフェットの謎 ~何がその成功をもたらしたのか?
庄司 卓矢
技術評論社
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バフェットは、長期投資で有名だが短期投資やデリバティブにも手を染めていることが書かれてた。パフォーマンスはあまりよろしくないようだが、バフェットの価値観から考えて、ちょっと意外だった。

それから、かなり多読家らしい。毎日企業のアニュアルレポートを取り寄せ、読みふけっているとか。投資するからには企業の全てを理解してから投資したい、というのは投資家の義務なのだが、成績の悪い投資家に鍵って深く調べることを放棄する。アニュアルレポートを深く読み込んでいればそう簡単には失敗しないのに。
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by shohey0229 | 2010-04-24 13:19 | 読書
こんな僕でも社長になれた
家入 一真
ワニブックス
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「ロリポップ」を運営するpaperboy&co.社長の本。孤独な中学・高校生活が特長的だった。一代で億万長者になる人は、普通、学生時代から強烈なリーダーシップを発揮しているものだから、意外だった。しかし、優秀な人材を寄せ付ける能力はそんなものよりも人柄だったりするから、人柄に加えて時代の波に乗れる感性があれば、案外成功するものなのかも、と思った。本を読んでるだけでも、この社長のだらしなさやちょっと間の抜けたところには、大きな魅力を感じたし。

ロリポップってまだやってるんだ、と思ったら会員数は80万人を突破しており、昨年からの伸び率も非常に順調だった。現在、HTMLやCGIの管理が面倒くさい個人HPをやるメリットはほとんどなく、既に多くの個人HPは無料ブログに置き換わったという認識だったので、一体どういう人たちがHPを作っているのか気になる。あえて、勉強のために個人HPをやる人なら、自宅サーバを作ってしまうので、やる人は限られていると思うのだ。80万人のレンタルサーバ需要はどうやって生まれているのか。アフェリエイトやネット商店をやるにしても、集客力のある限られたサイトしか生き残れない現状で、わざわざ有料サーバーを利用する人がそんなにいるとは信じられない。
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by shohey0229 | 2010-04-18 13:51 | 読書
突破力! (PHPビジネス新書)
堀 紘一
PHP研究所
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この著者にしては珍しく、テーマの曖昧な本だった。この人は一般論よりも、金融のことを中心に語った方が良いような気がした。美学を中心に語ると今イチだ。でも、そういう年だから仕方がないか。
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by shohey0229 | 2010-04-18 00:15 | 読書
素数ゼミの謎
素数ゼミの謎
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吉村 仁
文藝春秋
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北アメリカで素数年周期に発生するセミの謎に迫る。進化は合理的であるべきという考え方に即せば、素数の数学的な性質が作用しているのは明らかだ。問題はどうしてそのような性質が効くのか?ということ。それが本文中で説明されている。正直なところ、読書中は当たり前じゃん、という話が続いていたのだが、読み終わって考えてみると、欠陥が全くなく、完璧な理論だということに気付いた。

素数ゼミのシュミレータでも作ってみようかな。既にどっかにありそうだけど。
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by shohey0229 | 2010-04-10 11:03 | 読書
ご冗談でしょう、ファインマンさん〈下〉 (岩波現代文庫)
リチャード P. ファインマン
岩波書店
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ファイマンは「経路積分」の考案者でもあるらしい。経路積分というのは、波のように空間分布を持つ物理現象を、粒子の運動の統計的解釈と考えて、計算するもの?、だと思う。私自身、この本を読んで初めて知った。この経路積分、最近自分が考えている問題にものすごく応用が利きそうな気がして、詳しく知りたいと思っている。

波を扱うのは普通、波動方程式なんかを解く必要があるのだが、波動方程式は人間の直感と相性が悪い。例えば、波に何か衝撃を与えたらどうなるか、という問題を考えた場合、その衝撃自体を周波数展開しなければいけなかったりする。そして、人間が考える理想的な衝撃は周波数空間では、非常に汚く、著しく計算が難しくなる。今はITでこういった計算も楽に出来るのだが、ITが対応していないような問題に出くわした場合には、やっぱり大変だ。

これがファイマンの経路積分を使えば、ものすごく簡単になる、・・・のだとしたら嬉しい。直感だが、かなり有望だと思ってる。
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by shohey0229 | 2010-04-08 22:34 | 読書

うらおもて人生録 (新潮文庫)

色川 武大 / 新潮社



博打打ちからスタートした著者が長い人生の間に悟った、人生論について語られている。運の総量は五分五分であり、長い勝負を決するのは実力やエラーである。しかし短期で見た場合、運は実力の差を埋めて余りあるため、全勝は不可能、したがって九勝六敗を選んでいけ、というような論旨。

他者を相手にした戦いでは自分と相手、自分自身との戦いでは弱みと強み、これらの勝負で九勝させてもらいつつ、六敗を選んでいくことが継続できる生き方なのだ。さらに一般的に言うと、表と裏の関係にある二律背反を意識的にコントロールすることが、長い人生で社会に生かしてもらうためのセオリーなのだ。

東京は糸が張り詰めたように、何事も勝つことばかりに意識が行ってしまいがちだ。六敗を甘んじて生きられるように、私も大らかな人に成長したい。

著者の文章の書き方も分かりやすくてよかったが、解説の人の文章がさらに美しかった。西部邁という人らしい。この人の本も読んでみたい。
人生論はいまどきの流行ではない。いわゆる「知」とかが人生や体験をこのうえなく侮蔑し、人生なしの芸術、体験なしの知識が言葉のショー・ウィンドウに並んでいる。今の時代の優等生とは、このガラスのなかの陳列競争の勝者ということであり、これが時代の本線である。

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by shohey0229 | 2010-03-30 01:37 | 読書

社長失格―ぼくの会社がつぶれた理由

板倉 雄一郎 / 日経BP社



社長業の怖さが分かる本。銀行への返済を延滞したあげくに、自社の社員がおどされるくだりは嫌だなぁと思った。華やかなベンチャー企業から一転して倒産していく様は、怖いとしか言いようがなかった。倒産の一番の原因は早すぎた拡大戦略だろう。企業規模に不相応な拡大路線が資金ショートを起こす様がよく分かる。大手銀行の後ろ盾を自分の実力と勘違いしてしまった時、資金調達の危機意識がごっそり抜け落ちてしまったのではないかと思う。

この本が書かれたのが1998年。今の著者のHPを見る限り、誠実とは正反対のチャラさがあり、私の中では、哀れみよりも憎しみの方が勝った。
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by shohey0229 | 2010-03-29 22:32 | 読書

親鸞 (上) (五木寛之「親鸞」)

五木 寛之 / 講談社



親鸞の小説。上流階級の人のみを対象とし、形式的な祈りが支配的な時代に、彼のやろうとしたことは、極楽浄土に行くことができない悪人を救うことだった。将来の保障を捨ててまで、仏とはいったい何なのか、どうして人は仏を求めるのかという根本的な問いに悩む親鸞は、気高いと思う。こうした根本的な問いはわれわれ現代人にとっても同じだと思う。自分は何のために生きているのか。生かされているのか。いつのまにか生きること自体が目的かのような錯覚に陥る。
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by shohey0229 | 2010-03-28 20:03 | 読書