へんな趣味オール大百科 (BEST MOOK SERIES 49 よいこの豆本)へんな趣味オール大百科 (BEST MOOK SERIES 49 よいこの豆本)
(2008/07/30)
不明

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■内容

日本全国のへんな趣味を紹介する本。「珍地名探訪」といった普通の変な趣味から、「エクストリームアイロニング」など最高に意味の分からない趣味まで。

■感想

表紙からロクでもないような本に見えるけど、とても面白いです。情報の多さと質は500円とは到底思えない……。全部雑学以下だけれど。紹介されてる変な趣味が、意外に自分の感性と合ったりする驚きもある。
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# by shohey0229 | 2008-11-30 11:49 | 読書
自分の中に毒を持て−岡本太郎
※システムエラーでamazonから書籍の情報を読み込めなくなった。

■内容&感想

芸術家・岡本太郎が人生について語っている。常識人を捨て、自分の内側から湧き出すものに忠実に生きろ、と。面白かったのが宗教に対する考え方。宗教といいつつ、現代人の生き方を言ってるのだけど。

宗教はとかくペシミスティックだ。死ななきゃ許してくれない。うまいものを食っちゃいけない、美人を見て色気をおこしちゃいけないなんて、1番いいものをみんな取り上げ、生命をいためたり、いやしめたり、生きるよろこびをすっかり抜いてしまってから、やっとよしという。


無難に安定を目指して生きることはつまらない。それには本当に同意。私は他人の人生にまでケチをつけることはしないけど。
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# by shohey0229 | 2008-11-24 23:20 | 読書
考えすぎて動けない人のための 「すぐやる!」技術考えすぎて動けない人のための 「すぐやる!」技術
(2008/08/22)
久米 信行

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■内容

考えすぎて動けない人のための「すぐやる!」技術の紹介。面倒臭いだとか、失敗が怖いだとか、恥ずかしいとか思って二の足を踏む前に、まずやってみよう、というのが主旨。

■感想

あとがきで著者も言ってるように、アイディア自体は有り触れた内容の刷り直しでしかない。こういう本を結構読んできた自分にとっては期待通り過ぎて、何も新しいことが無かったと感じた。でも、大事なことなので、文字で読んで考え方をしっかりと再定着させるのには役に立ったと思います。
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# by shohey0229 | 2008-11-17 21:39 | 読書
変身 (新潮文庫)変身 (新潮文庫)
(1952/07/30)
カフカ高橋 義孝

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■あらすじ

ある朝、起きると毒虫になった男と、毒虫を取り巻く家族の話。

■感想

展開はラノベみたいだが、冷静な描写がラノベっぽくさせていない。主人公は嫌われっぱなしで死んでいくし。まだこの小説を理解するには私は若かった。
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# by shohey0229 | 2008-11-09 11:56 | 読書
仕事は5年でやめなさい。仕事は5年でやめなさい。
(2008/05/23)
松田 公太

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■内容

タリーズコーヒージャパンの創業者が仕事観について語る。「5年でやめる」という期限を設けることで成長は加速するというのが彼の持論らしい。

■感想

正しいことをかっこつけないで言ってる感じ。特にすげぇ!と思うような発想は無かった。当たり前のことを、当たり前にこなす能力が案外貴重なのだと思う。分かってても出来ない人は多いから。でも出来ないと自覚している限りにおいては、改善の見込みはあるように思う。今の世の中、実力を示すチャンスはそこら中にあるのだから。
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# by shohey0229 | 2008-11-08 01:05 | 読書
偽善入門―浮世をサバイバルする善悪マニュアル偽善入門―浮世をサバイバルする善悪マニュアル
(2008/09)
小池 龍之介

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■内容&感想

著者はお坊さん。禅の観点から、道徳について述べている。「成功したければ良い人になりなさい、なるべきだ」と主張する本や人が多いが、この本はそれより一歩進んだ本である。

「良い人になる」って考えながら日々を暮らしていくと、必ずぶち当たる壁がある。それは「自分はこんなに良いことしてるのに、他の人は何でこんなに悪い人ばかりなのだろう?」→「自分はここまで他人の為に尽くしてるのだから、他の人だって自分に尽くしてくれるべき」→「自分はここまで頑張っているのだから、せめて認めてくれよ!」というストレス。

そういうストレスに本書は答えている。他人に対して「〜すべき」と道徳を説くのは、他人に善人になってもらって、その善行にタダ乗りしようとしているだけだと、バッサリと切り捨てている。そこから、どうしたらストレスから開放できるかについて述べている。

禅について興味を持った。自業自得を深く広く解釈したのが「カルマ」という概念である。過去に自分の心の中で生じた様々な悪が今の自分の心の中に負の感情を生んでいる。他人の言動にストレスを感じるのは、他人の言動からストレスを作る工場を自分の心の中に持っているから、と考えるのが禅である。とても大きくて、応用力のある考え方だと思った。禅は数学や論理とは無縁のように見えて、禅には禅のしっかりとした公理系が存在している。
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# by shohey0229 | 2008-11-03 23:22 | 読書
ネバーランド (集英社文庫)ネバーランド (集英社文庫)
(2003/05)
恩田 陸

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■あらすじ

年末年始、居場所のない高校生4人が帰省せずに寮で過ごす話。寮の中で、秘密を打ち明けあう内に、4人の人間関係が微妙に変化していく。

■感想

人間というのは他人に自分を理解させたがる生き物である。逆に言えば、相手に理解を示すことで、利益を感じさせることが出来る。だけど、器の小さい人間はちっぽけなプライドで、相手に理解を示すことに困難を感じる。

というようなことをこの小説に出てくる4人の語りを聞きながら、思った。
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# by shohey0229 | 2008-11-01 19:10 | 読書
楽毅〈4〉 (新潮文庫)楽毅〈4〉 (新潮文庫)
(2002/04)
宮城谷 昌光

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■あらすじ

中山が滅びそうな時、楽毅は燕王にヘルプを求めに行った。燕王は断ったのだが、その時、楽毅に一目ぼれした。そんな背景があり、中山滅亡後、楽毅は燕に仕えることになった。

燕で楽毅は大出世をする。燕王は斉を滅ぼしたいと思っていたのだが、その野望に楽毅が大活躍し、遂に斉を滅ぼした。当時の中国では斉はNo.2の国だったのに対し、燕はNo.8くらい。阪神が万年最下位から首位争いに加われるようになったような、そんな猛進劇。楽毅の名は中国に広まる。

ところが、斉をほとんど鎮圧した頃、燕王が死ぬ。燕王の後を継いだ息子はどうしようもない男だった。楽毅の功績を認めず、それどころか恨みばかり持ち、楽毅を殺そうとした。楽毅は家族を燕に置いたまま趙へと亡命する。


■感想

良い話だった。趙に亡命した楽毅に、趙王が「燕王にお前の恨みを晴らしてもいいんだぞ」といったのに対し、楽毅は「あなたがそんなことを私に望まれるなら、私はここを去らなければなりません」と泣きながら言ったのには感動した。恨みや憎しみや軽蔑や嫉妬で生きる人生は何より辛い。これは悟っても悟っても、すぐ忘れてしまうことだ。特に自分が酷い目に合わされたときには、自然に心は憎しみに染められる。自分に正直になって憎しみに染まるのは一時のストレス解消にはなるかも知れないが、素直に前を向いて生きることが馬鹿正直でも生きやすい生き方なのだと思う。
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# by shohey0229 | 2008-10-24 23:05 | 読書
「1秒!」で財務諸表を読む方法―仕事に使える会計知識が身につく本「1秒!」で財務諸表を読む方法―仕事に使える会計知識が身につく本
(2008/01/25)
小宮 一慶

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■内容&感想

財務の書類を読む為の教科書。ビジネスニュースなどを読んでて、「経常利益と営業利益と純利益の違いはなんだろう?」と素朴に思うことがあったので、すっきりさせたかった。読んでみて、仕事で役に立つのかと言えば、仕事というより人生に役立つ本。この会社にいて、大丈夫かな?っていう判断が下せるので。多くの知識を持つことは必ず有益である、という信念が自分の中にはある。
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# by shohey0229 | 2008-10-18 21:03 | 読書
100のノウハウよりただ一つの自信 ゆるぎない「自分」をつくる77の心理技術100のノウハウよりただ一つの自信 ゆるぎない「自分」をつくる77の心理技術
(2008/07/24)
ジョン・カウント

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■内容&感想

スキルがいくらあっても、その根本に「自信」が無ければ何もなし得ないと考える著者が自信の持ち方のノウハウを説明する。自信を持つ上で、大切なことは、自信を失わせるような相手とは付き合わないということだ。自分自身を誇大に見せたいが為に、相手を攻撃的に侮辱する人間は相手にしてはいけない。

そして、自己主張をすることも自信をつける上で必須。言いたいことを心の中に抑えた時、その人の心には「憎しみ」が残る。痛いほどよく分かり、よくぞ気付かせてくれたと感じた。いつまでもこんなままじゃいられないと思った。
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# by shohey0229 | 2008-10-18 20:57 | 読書
楽毅〈3〉 (新潮文庫)楽毅〈3〉 (新潮文庫)
(2002/04)
宮城谷 昌光

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■内容&感想

中山の滅亡。楽毅は無職の状態で中国を彷徨う。守るべきものが無くなると人はここまで美しいのかと感じた。最終的に楽毅が人生で大逆転することが分かっているからそう感じたのかも知れない。不運の末に、手にした成功というものが美しくてかっこいいのである。勇気が出てくる。

趙王の死。趙王の親族と臣下達の疑心暗鬼の展開はデスノートみたいで面白かった。この小説を漫画化してみようかとすら思った。しかし、画力が無い。この物語は下手くそでも書けるデフォルメされたキャラクタより、デスノートみたいなシリアスで繊細な絵が似合うと思うから。趙王が死ぬ場面付近では全く趙王の視点が入ってこなかったが何故だろうか。周りから見た趙王のことばかり描かれているので、少し違和感を覚えた。不自然さの理由が解明できない。文章的な効果を狙ったものだと思うのに、明確な理由が解明できないのが少し悔しい。というか、楽毅の父親が死ぬ時も、中山王が死ぬ時も、彼らの視点からの描写は無かったわけで、死にゆく者の死にゆく瞬間を描かないのがこの著者のポリシーなのかも知れない。この小説の世界では、「死ぬ」とか「負ける」ということと「人間として間違った行いをする」ことが同義に扱われている節があるので、死者の視点から物語を描けば、当然その思考は愚かしい描写になる訳で、そうしたものが死者への侮蔑と著者は感じたのかも知れない。死者を辱める行為をしてはならないと信念に据えているのであろう。
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# by shohey0229 | 2008-10-18 20:45 | 読書
脳を活かす仕事術脳を活かす仕事術
(2008/09/10)
茂木 健一郎

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■内容&感想

脳科学の見地から仕事論に関して説明されている。「頭では分かっていてもできない」原因について解説されている。自分にも経験がある。プレゼンとかはそうだ。著者はこういう事柄に対して、「失敗でもいいから一回でもアウトプットを出すこと」が重要だと言ってる。初めから完璧を求めて、くよくよと長時間かけるよりも、アウトプットを出し、そこからのフィードバックを得ることが成長には必須だと説いている。これを読んで、自分も勇気を出して、失敗しようと思った。
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# by shohey0229 | 2008-10-18 20:19 | 読書
打たれ強くなるための読書術 (ちくま新書 705)打たれ強くなるための読書術 (ちくま新書 705)
(2008/02)
東郷 雄二

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■内容

現代の日本人がやっている読書スタイルを否定し、著者は独自の読書スタイルを提案する。その骨子は「知る」「考える」に重点を置いたドライな読書術=「打たれ強くなるための読書術」である。

一般の日本人の読書は「共感」や「感動」など情緒的に行っていることが多い。この情緒的読書の問題点は「知的に打たれ弱くなる」という点である。本の中に自分を投影する読書は、本の内容を鵜呑みにすると換言できる。これは正解を一つに固定したり、早く正解を欲しがる人間性を助長する。結果として、自分で問題点を見つけられなくなる。

一方、「打たれ強くなるための読書術」は能動的に考える読書である。ノウハウとして、分析読書と比較読書が挙げられている。分析読書とは、著者の主観と、客観的事実を切り分ける読書である。著者の主観をはっきりさせることにより、その著者の立場が浮き彫りになる。一方の比較読書とは、他の本との比較である。その本が多くの類書の中でどういう位置付けなのかを明確にする。分析読書・比較読書の段階を経て、正解のない現実世界に耐える力が養われる。

■感想

著者は知識が豊富なので、紹介される具体例が妙にマニアックなものが多い。そこが私にとって、ツボだった。ユーモアを交えるのが好きらしく、関西ならではのちょっと下品なネタも出てくる。大真面目なことを書いているのに、声を出して笑ってしまった。こういう著者は好きだな。

本の内容には賛成。本書では情緒的読書が批判されているように見えるが、実際のところ、著者も情緒的読書にも良い面があることは認めているのだろう。小説を読むことで視野が広がり、人間的に成長する事実ははっきりと認めている。日本人が情緒的読書にあまりに傾倒しすぎている点が著者の憂慮であると思う。

ところで、「正解が唯一に決まった世界」の住人ともうまくやっていく方法は無いものだろうか。「正解のない現実」を知らない人間が目を覚ますのを待っていても無駄だとよく感じている。そういう人にとっては、現実は永久に見えてこない。従って、目を覚ますこともない。
現実を知らないフリをして、感情を合わすことが最善だとは思えなくなってきた。それじゃ低いレベルに全体が落ち着くだけだと思う。主張すべきことはケンカしてでも主張していかなきゃいけないのだと思う。
一方で、天罰は自分が与えなくても、誰かが与えるものだし、他人の考え方に干渉すべきでは無いと考える自分もいる。これは結局、他人の目が覚めるのを待つことと同じなのか。
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# by shohey0229 | 2008-10-14 14:22 | 読書
理系思考 エンジニアだからできること理系思考 エンジニアだからできること
(2005/09/23)
大滝 令嗣

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■内容

元エンジニア・現コンサルタントの著者が日本のエンジニアについて語る。エンジニアの論理的で合理的な思考は文系人間には無い武器。これは広い世界で通用する武器だ。

しかし、日本のエンジニアは文型人間に比べて待遇に恵まれない。その理由はおそろしく視野が狭いからだ。これからのエンジニアに必要なのは、もっと視野を広く持ち、経営的な観点から自分の成果を計算して主張していく姿勢である。


■感想

良著。この本のおかげで、今の世の中に必要とされる技術を自分は持っているか、を考えながら仕事できるようになった。そして、身につけたい技術を上長に主張できるようにもなった。貪欲に技術を身につけていかないと生き残れない、と強く感じるようになった。
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# by shohey0229 | 2008-10-12 11:12 | 読書
楽毅〈2〉 (新潮文庫)楽毅〈2〉 (新潮文庫)
(2002/03)
宮城谷 昌光

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■あらすじ

中山に王手をかけた趙は「中山の四都市を献上する代わりに、中山から引き上げる」という取引をあっさりと受けた。もう少しで中山を滅ぼせるのに、こんな軽い契約で手を引くあたりに罠のにおいを感じ取る楽毅だった。そしてよりにもよって、趙王に謁見して四都市を献上してくる役目を使わされる。楽毅は喪中だから行きたくなかったのだけど、自分が行かなければ太子が行かなきゃいけなくなって、太子が行ったら絶対殺されると思ったので、泣く泣く行くことになった。

趙では予想通り、趙王は「四都市じゃないよ、十四都市だよ!」と訳の分からないことを言い始めた。悔しがる楽毅だったが、そこはしょうがない。「予定では僕ら明日来る予定だったじゃないっすかぁ、実は明日残りの十都市を献上しようと思ってるんすよねぇ」とその場をしのいで、王の側近を人質にとって、中山に逃げ帰った。

中山に戻った楽毅は中山王から激怒されるも、喪中だからということで、引きこもった。その間に趙が攻めてきた。三度目の襲撃に中山は壊滅状態に陥った。楽毅が喪中から復帰した頃には、首都を残してほとんどが趙に制圧されてしまった。楽毅は昔陽を取り返してこいと中山王から言われる。死にに行けというような命令なのだが、楽毅は仕方ないと了解する。中山王は事実楽毅に死んでほしかった。喪中で引きこもってる間は楽毅暗殺命令を出すくらい嫌ってた。でもそういう裏工作を防いでくれていたのが、シバキという中山の良識ある軍師だった。

シバキは政治的には楽毅と対立する立場にあるのだが、実は心底中山の未来を憂慮していた。楽毅がいなければ、中山は本当にダメになることが分かっていたので、今ばっかりは対立する家柄だけど、手を組みたいと考えていた。本来の衆議院と参議院みたいな関係か。何とそんなシバキが、楽毅に昔陽に出陣するように中山王に提言したのであった。シバキは昔陽に手を回し、楽毅なら100%討ち取れる状況にしておいたのだ。

シバキの暗躍のおかげで昔陽を占領した楽毅は、シバキの狙いの深さを知る。昔陽は斉に隣接している。公式的には斉は趙の味方なのだが、斉の軍師の摂公は楽毅が大好きである。そして、摂公は中山を救いたいと思っていた。その為の拠点として楽毅に昔陽を取らせたのだ。しかし、いかに摂公と言えども、斉王に「中山を救ってください」と言ってすんなり落とせるはずがなく、散々譲歩して「中山の太子を斉に亡命させてくれれば、中山を助けてやんよ」という条件になった。

中山の太子は良い奴なのだが、王の命令に違反する不誠実さは持っていないので、太子の子供が斉へ亡命することになった。楽毅は昔陽を斉に渡して、一安心する間もなく、趙に占拠された霊寿に向かう。中山の太子を助ける為だ。この時既に中山王は死んでいたので、太子ではなく中山王なのだけど。ちなみに、シバキも死んでいた。悪名高い前・中山王と刺し違えたのではないかと、歴史上では噂されているらしい。

中山の太子(中山王なのだけど、ややこしいから太子にする)は霊寿から逃亡していた。その時敵の矢を受けた。その傷が悪化して死んでしまった。楽毅は霊寿で適当に逃走兵を拾った後、山を根城にすることになる。「このままでは中山が跡形もなく消えてしまう。もう無くなったようなもんだけど、復活させたいなぁ」と思ったので、商人・弧午の元に行く。弧午からは燕王に会う方法を教えてもらった。燕に中山を救ってもらえないかなぁと楽毅は考えた。そして、弧午の娘の弧祥を嫁に貰った。一晩過ごしただけで、弧祥を置いて楽毅は再び旅立つのだった。

■感想

激動の二巻。帝王論が盛んに議論されていたのだが、私は楽毅の「王は1番謙虚じゃなくっちゃいけない」っていう意見に賛成だ。自分の無知を自覚して、謙虚に人から教わる人が王なんだと思う。自分の命令を聞くだけの奴隷を何人集めても、そんな国はすぐに滅亡すると思う。それよりも優秀な人が自然と集まって、一生懸命働いてサポートしてくれるような、そんな国が強い。優秀な人っていうのはプライドの高いスペシャリストだから、こっちの命令は聞かないもの。聞いてもらうには、相当雑用をしてあげたり、持ち上げたりしてあげなきゃいけない。トップってそういう雑用係りなんですよ。学級委員はみんなの上に立っているという意識でいちゃいけない。みんなの下で全体に目くばりして、人の面倒臭がる仕事を引き受けてあげるのがトップの仕事なんです。下の人よりも百倍疲れます。仕事は責任感ばかり重くて、それ自体にやりがいを見出すのは苦労します。でも、人から感謝されるっていうのは嬉しくて、そういう目に見えないリターンを貴重だと思える人には向いていると思います。私がアルバイトでアルバイトマネージャーをやらされた時は、死ぬほど辛かったけど、良い経験だったなと今は思います。トップの苦労が分かる分、愚痴ばかり言ってないで、自ら行動できるようになったから。
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# by shohey0229 | 2008-10-09 23:20 | 読書
楽毅〈1〉 (新潮文庫)楽毅〈1〉 (新潮文庫)
(2002/03)
宮城谷 昌光

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■内容

中国の戦国時代、楽毅は最も優秀な軍師として知られている。本書は楽毅の伝記である。

楽毅は中山という小さな国の名門軍師の息子として生きてきた。成人する頃に都会に憧れて、斉に行き孫子の兵法を勉強する。ちなみに斉は中山とは対立しており、お忍びの留学である。そこで出会った摂公(摂は当て字)という斉の名軍師を尊敬し、摂公からも一目を置かれる。摂公は「近い将来、趙が中山に攻めてくるので、その時は斉に頼りなさい」と楽毅に伝える。中山に戻った楽毅は、まさに趙の侵略を目の当たりにする。

が、中山という国は政治が腐っていたので、楽毅がいくら外交の重要性を説いても聞き入れてくれない状況だった。楽毅は中山は斉や魏などと手を結んで趙の侵略を思いとどませるべきだと主張した。しかし過去のしがらみに捕らわれた中山政府は納得できない。一方、中山王は、息子の太子が大嫌いだった。中山王の正当な後継者なのだが、太子の母親を愛しておらず、妾の女を愛していたので、太子が死んで、妾の女との間に作った子供に王位を継がせたいと思っていた。そこで、楽毅のしつこい提案に一計を講じた。太子を魏への使いとして出し、その道中で暗殺してしまおうという計画だ。その暗略を知った楽毅は太子のお供をすることになった。

道中で太子の人柄に惚れた楽毅は、「この人は絶対殺させてはいけない。現中山王は死んでもいいが、太子に跡を継がさなければ中山が本当に終わってしまう」と考えた。楽毅は持ち前の策略で太子を必死にお守りし、太子から絶大な信頼を得ることになった。旅の目的であった魏との交渉は決裂した。魏は内乱騒ぎで中山や趙に構っていられない状況だったのだ。

中山に帰った楽毅達はいよいよ趙との直接対決に臨む。趙は中山を見下していたので、趙王は「まさか奇襲はないっしょ〜www」と攻めてきた。天才・楽毅はその考えを読み奇襲を敢行した。その奇襲の実行部隊は太子である。太子はやっぱり中山王から嫌われていたので、勝ち目のない戦いに向かわされたのだ。奇襲は効果的だった。趙の援軍が奇襲対策に駆けつけた頃に、中山兵は退くのだが、そこにもトラップが仕掛けられており、趙軍は壊滅的なダメージを受けることとなった。趙王は「中山に名軍師がいる」と悟り、征服を明年に持ち越した。

翌年、超王は準備万端で再び中山攻めを敢行する。太子はやっぱり嫌われていたので危険極まりない地の防塞の指揮を執らされる。楽毅は太子とは違う場所の防塞を任された。楽毅の率いる軍は圧倒的に数が少ないのだが、趙軍をまったく寄せ付けずかなりの時間稼ぎをした。しかし、楽毅の守っている街以外の街が攻め落とされ、中山の首都に趙軍は到達した。なお、この間に楽毅の父が死んだ。太子を守る為に死んだ。太子を何とか守ってくれと父に頼んだのは楽毅だった。

■感想

最初は文体に慣れずに戸惑った。20ページくらい読み進めるうちに、文体になれたことが嬉しくなった。半分くらい読むと、物語の面白さに夢中になった。軍師の考えって深い。本がもう付箋だらけだ。
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# by shohey0229 | 2008-10-01 22:01 | 読書
フラット化する世界 [増補改訂版] (下)フラット化する世界 [増補改訂版] (下)
(2008/01/19)
トーマス フリードマン

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■内容

第五部 あなたとフラット化する世界

大航海時代、ベルリンの壁崩壊など、以前に騒がれたグローバリゼーションは、欧米の文化を世界に広めるという独りよがりな向きがあった。しかし、今回のグローバリゼーション3.0は「ローカルのグローバル化」という大きな特徴がある。アップローディングは世界各国の個人が自分の周りにあるものを発信するものであって、アメリカ人も「うp主乙」と言う訳である。また、インターネット回線を介した共同作業環境により、インド人も外国に移住する必要がなくなり、アメリカだけに優秀な人材が集中することもなくなった。移住したとしても、ポッドキャスティングなどで、どこの国にいても自国の文化に触れ続けることもできる。欧米が主導権を握るグローバリゼーションではないのだ。もっと言えば、国が支配するのではなく、個人が参加して意味を持つグローバリゼーションなのである。

事実、グローバリゼーション3.0により社会活動家・社会企業家など個人の持つ能力が肥大化しており、大企業もその力を無視できなくなっている。身近な例でいうと「のまねこ」騒動かな。ウェブを利用して資本や人材を調達するのが簡単になったことが背景にある。泣き寝入りして愚痴を言う必要はない。実現しないのは、やろうとしないからだ。

このようにグローバリゼーション3.0は個人に大きな能力を授ける反面、悪い面もある。代表的な例はタクシー運転手との会話がなくなったこと。タクシーに乗ってノートPCやケータイで、遠くに離れた人とばかり会話して、目の前にいる人との結びつきが希薄になった。また、ケータイでいつ呼び出されるとも知れず、目の前のことに集中できなくなった。人間って一つのことに集中しているときが一番「俺って頭良いんだよな〜」と自覚できる瞬間なので、わずらわしさが多い時代は不幸だと言える。本書ではこれを「邪魔の時代」と呼んでいる。ネット上のプライバシー侵害とか個人が好き勝手にほざく批判は、人類が直面した新しいストレス源だしね。人間がみんな犬の嗅覚をどんなことになるだろう? 答えは目の前にあることに集中できなくなる、だ。ウェブのこうした悪い面を認識して、正しい活用を個人個人が模索しなければいけない。


■感想

ネット上では、雑多な意見が錯綜して何が正しいか分からなくなって、どんどん自信をなくしてしまう人が最近多いと感じている。

あらゆる意見には批判がつきものだと認識して、それでも自分の意見を持たなきゃいけないって大変なことだと思う。厚顔無恥になるしか方法はないのか、って考えると、欝になってた方がいいやって思うけど、そういう人って皮肉なことに誰の意見も聞かないもんなんだよな。否定的な考えばかり吸収したから、他人の考え方に対して批判がまず頭に浮かんでくるのだと思う。自分もそうだったな。

もうそういうタイプはネットを見なきゃいいんだって思っている。自分の頭で考えて結論を出せばいいのだ。顔も知らない他人の意見を鵜呑みにしちゃダメだと思う。
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# by shohey0229 | 2008-09-15 22:51 | 読書
完全独習 統計学入門完全独習 統計学入門
(2006/09/29)
小島 寛之

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■内容

「確率・統計」ではなく「統計」に的を絞った本。基礎的な概念を工夫して分かりやすく説明している。統計って何の役に立つの?っていう疑問にも答えてくれるでしょう。


■感想

良著です。初めて学ぶ人でも統計学の基本的な概念とその重要性がしっかり身につく本と確信します。

統計ってあんまり知られていないけど、あらゆる分野に応用できるツールなのです。文系・理系問わず便利です。
統計だけじゃ世間に認められる資格にはならないかも知れないけど、ビジネスの現場では統計のセンスが常に要求されるといっても過言ではないと思います。

また、今持っているスキルとも関連付け易いことも特徴だと思う。「プログラミング+統計」、「マーケティング+統計」、「科学実験+統計」などなど、統計を加えれば、単純なスキルが奥深い強力な武器となることは間違いありません。

という訳で、この本よりもう一歩進んだ応用本を読んでみたいなと思ってます。具体的には、ファイナンスに的を絞った統計を勉強したい。
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# by shohey0229 | 2008-09-15 21:29 | 読書
人たらしのブラック心理術 (だいわ文庫 B 113-1)人たらしのブラック心理術 (だいわ文庫 B 113-1)
(2008/09/10)
内藤 誼人

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■内容

他人に好かれる人になるにはどうすればいいか、っていうのを考えた本。筆者も言ってることだけど、ブラックではなく、他人を尊重すれば、好かれるに決まってるじゃん?ってことが書かれてる。心理学の引用が多いのが特色。

■感想

「統計でウソをつく法」っていう本を読んだこともあり、心理学ってウソばかりだと思った。実験誤差なんじゃないの?っていうことを絶対の法則のように扱われている向きがある。十人十色を扱うのだから、それだけ難しい学問なんだとは思うけどね。でも、僕はそういうごまかしみたいなのが見えちゃうと、全部信用できなくなるので、少しガッカリだった。

ただこの本にも面白いところがあった。【“データ”をとって、「人たらし」度をアップさせる】っていう章だ。毎日、相手のリアクションとかをデータとして保存して、自分を少しずつ変化させていきましょう、どんどん他人受けの良い人になりましょうっていう主旨だ。
人付き合いなんて十人十色で全体に効く特効薬などないのだ。それぞれが考え、あらゆる特別な事態に直面しながら、自分に合ったキャラクタを作りあげることが大事なのだ。マニュアル本なんか参考にならない。その中で、データを取って、自分像を作り上げることを薦める本書は、突き放しているようだけど、真理を突いている。
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# by shohey0229 | 2008-09-15 10:33 | 読書
イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)
(2001/07)
クレイトン・クリステンセン玉田 俊平太

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■内容

第一部 優良企業が失敗する理由

まず技術革新を2種類に分類している。1つ目は持続的イノベーションで、これは従来の価値観の中での技術革新である。例えば、ハードディスクの単位面積当たりの記録密度を高める技術がこれに含まれる。2つ目は、新しい価値観を生み出す技術革新で、破壊的イノベーションと呼ぶ。ハードディスクの例では、8インチディスクに対する3.5インチディスクが破壊的イノベーションだった。破壊的イノベーションは最初は小規模な市場だが、その中での技術革新により、メインの市場を侵食し、支配するようになる。

このように技術革新を2つに分類した上で、優良企業が特に破壊的イノベーションで9割以上の確率で失敗する理由を3点述べている。1点目は優良企業は主要顧客の要望を元に設計するという点である。これは裏を返せば、顧客の要望に無い価値の導入が難しい環境と言える。2点目は、大企業ほど、成長率を維持する為に、大きな市場を狙うため、破壊的イノベーションの市場に参入しにくいという点である。破壊的イノベーションの生み出す市場は短期的に見れば小さく、その為大企業は資本の配分を持続的イノベーションに傾斜しがちである。3点目は、大企業のコスト構造が従来の市場に最適化されているという点である。企業に蓄積されたノウハウが、破壊的イノベーションが生み出す新しい市場では逆に競争力を削ぐ要因となる。


■感想

良書。

新しいことをやって、世の中に認められたいならベンチャーでしか出来ないって思った。僕にとっては、市場規模がでかいか小さいかより、技術的に面白いかどうかの方がプライオリティが高かったりするので。でも今の企業では5年は技術を磨きたいと思っている。技術分野は変えないが、新しい商品企画で勝負したい気持ちが強い。
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# by shohey0229 | 2008-09-04 22:11 | 読書
フラット化する世界 [増補改訂版] (下)フラット化する世界 [増補改訂版] (下)
(2008/01/19)
トーマス フリードマン

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■内容

第四部 企業とフラット化する世界
 第11章 企業はどう対処しているか
  フラットな世界で企業が認識しなければいけないルールが9つある。
   1. フラット化で可能になったことは、何でもなされる。
   2. 個人のイマジネーションが市場を左右する。
   3. 生き残る小企業は大企業のように振舞う。
   4. 生き残る大企業は小企業のように振舞う。
   5. 優良企業は優良共同作業者である。
   6. 中核となる事業を見極める。
   7. コスト削減の為ではなく、勝つためにアウトソーシングする。
   8. 企業の社会的責任が一段と重要となっている。
   9. 社内の内面を掘り起こし、フラット化に順応する。


■感想

ゾッとしたのがルールその7。アウトソーシングというと、安さが売りで、品質は信用できない、というのが通説だが、優良企業はそう感じていないらしい。
日本にいると、自分の所の品質が世界一だと教えられ、他国の企業の品質はそれよりも下だと教えられる。そんなのは、仕事を奪われた言い訳でしかない。
追い抜かれたなら、今の市場にとっては、自分よりも相手の所のビジネスがマッチしていると認識し、どうやって勝負していくかを考えなきゃいけない。品質を問題にして、愚痴をこぼしているのは後ろ向きだと思う。

イノベーションを促進し成長を早めるのではなく、こ主にコストを減らすための手段としてアウトソーシングを利用する会社は少数派であり、けっして多くはない。私ならそんな会社の株を所有したいとは思わない。優良企業はインドにある最高のものを、ノースダコタにある最高のものやロサンジェルスにある最高のもので梯子入れする方法を見つけようとする。

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# by shohey0229 | 2008-08-30 22:01 | 読書
スティーブ・ジョブズ神の交渉力―この「やり口」には逆らえない! (リュウ・ブックスアステ新書 48)スティーブ・ジョブズ神の交渉力―この「やり口」には逆らえない! (リュウ・ブックスアステ新書 48)
(2008/05)
竹内 一正

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■内容

スティーブ・ジョブズの個性的なマネジメント手法について。

ジョブズは、社内の情報を支配し、機密情報が絶対に漏れないように細心の注意を払っている。アップルのオープンなイメージとは対照的に、実情はどの企業よりもクローズ。しかし、この機密体制により、アップルの製品発表のインパクトが大きなものとなる。

また、ジョブズは非情である。受けた恩など、全く感謝しない。他人の手柄を横取りする。人の足元を見る。情に縛られない考え方により、問題の解決に集中できるのだ。などなど。



■感想

良著。スティーブ・ジョブズを賛美した本だが、著者は良いところも悪いところもひっくるめてジョブズが好きなんだなと思った。

市場の変化の激しい時代なので、変化に対応して企業も人も変化していかなければならないと、社長は言った。しかし、ジョブズを見ていて、少し考え方が変わってきている。変化に対応するのではなく、変化を起こしていく、変化をより助長させる、そういった積極的な姿勢の方が面白いんじゃないかと。

以下、本を読んでて面白かったこと。

ジョブズのプレゼンの上手さに関しての著者の考えが参考になった。企業で働いていると、とにかく報告が多い。報告は指導者一人に対してなのだけど、一対一のプレゼンこそ、大事にしていかなければいけない。

私達のまわりには、会議、報告、発表など小さなプレゼンテーションがいくつもあるが、どんな場合も、肝は「シンクロ」である。話の進行に聞き手がついてきてくれるかだ。そのためには、まず「部署言葉」や専門用語ではなく、だれでも理解できる「一般用語」を使うことだ。つぎに、聞き手のうなずき方を見て話の緩急を決め、熱意をこめるときの早口に気をつける。常に明瞭性を意識するのだ。一対一の小さなプレゼンがうまくできれば、二人に対してもできる。やがて、数人、数十人、そして数百人の前でも、心をつかむプレゼンができるようになる。


同じく、企業に入ってから、機密情報に頻繁に触れるようになった。俺もビジネスマンになったんだなー、って面白がって、飲み屋で仕事の話になったりもするのだが、ジョブズの情報支配や、カルロス・ゴーンの考えを知り、こういうのはもうやめようと考えた。

トップ以外が喋り出すと情報が錯綜し、現場が混乱してしまう。企業に透明性が求められる現代だが、規律なしに雑多な情報がたれ流されるようでは、企業活力が低下していく。だれが、いつ、どのような形で、どんな情報を出すかのルールを決める。それが情報戦略である。


ジョブズの強引さについて、凡人との比較をしている節。凡人がジョブズのように振舞えないのは、他人への気遣いなどではなく、恥をかきたくないという自分本位な考えだ。

ビジネスでは、恥をかくことこそ新しいチャンスと出会う第一歩である。それをジョブズが証明している。ちょっと恥ずかしくても、上司や先輩が居並ぶ会議の席で、思い切って手をあげ、意見を言ってみよう。「なんだコイツは」と無言の圧力を感じても、くじけてはならない。何度も繰り返せば恥とは思わなくなる。やがて、黙って座っているだけの連中が無能に見えてくる。そうなればしめたものだ。


部下への目標設定について、ソニーの盛田照夫を好例に挙げて、分かりやすく説明していた。確かに、こういう指示がきたら、やりがいを感じる。

ソニーの盛田照夫は、銀座にソニービルが建つ一年前に、広報部長にこう目標を語った。「一年たったとき、東京のどこからかタクシーに乗って、ひと言『ソニービル』と言うだけで運転手が連れて行ってくれるようなPRを考えろ」と。そして、その実現方法は部下に任せたのである。


市場調査を否定する節。こういう考え方で商品を開発できれば、素晴らしい。ジョブズ的には当たり前っぽい。

大衆は創意を持たない批評家だ。企業は、作家でなければならない。自分で発想せず、大衆への市場調査に発想を求めたら、企業は作家ではなくなる。大衆が絶賛する商品とは、大衆がまったく気付かなかった楽しみを提供する独創的なものだ。市場調査に頼って商品開発を進めると、「ちょっといいもの」で終わる。大衆が手にしてはじめて「あっ! これがほしかったんだ」と気付くような「どこにもないもの」は、市場調査からは決して生まれない。目の前に見える需要を追うのではなく、「自分達が需要をつくる」ことが、これから、より強く求められている。


経営者のあるべき姿について。日本企業は現場は強いのに、トップが最悪な為に、結果が報われないことが多い。どっちつかずのビジョンでは現場はやりきれない。トップが現場にプレッシャーをかけるように、現場もトップにプレッシャーをかけていくのが良いと思う。

「世の中には、トップにしかできない決断や交渉がある。にもかかわらず、全部を社員任せにして、自分はなにもしないトップが少なくない。神輿に乗っていれば担ぎ手が鎮守の森に連れて行ってくれる時代はとっくに終わっている。なのに、それに気付かないようでは、トップの資格が無い」
トップにしか出来ないこと、トップだからこそできることがある。それをしないトップに率いられた会社は、どんなに現場が頑張っても、成長に限りがあるだろう。


先端技術を追い求める部署で働いているのだが、「ここまで高性能を追求する必要があるのか?」と疑問を持つことがある。一般消費者の持つ疑問を、開発者自身も感じているのだ。オーバースペックで失敗している製品が世の中に溢れているのだからなおさらだ。
しかし、失敗の原因は先端技術そのものではなく、製品のコンセプトや運や世の中の流れなのだ。技術を磨くことは悪じゃない。オーバースペックと揶揄されようが、ビジネス思考に染まって既存技術に頼りきっていると、勝負すべき場面で、弱い技術力で挑むことになってしまう。常に新しいことを学んでいけば、いつか必ず世の中に認められる仕事ができると信じている。

新しい技術や製品は、世の中でなかなか認められないことが多い。どうしてだろうか。それは、世間が「固定観念」に縛られているからだ。ジョブ図画パソコンを世に出したとき、個人がコンピュータを持つのは非常識だった。大型コンピュータを共同で使い、利用するには専門知識が必要だったからだ。あるいは、1975年に家庭用ビデオが誕生したときも非常識といわれた。当時、ビデオは映像のプロが使うもので、個人が使うものではなかったからである。斬新な製品がヒットするには、ビジネス上の競争に勝つ前に、世間の「固定観念」に打ち勝つことが求められているのだ。


スタンフォード大学でのスティーブジョブズの講演で語られた言葉。これはよく分かる。小学生時代にはまった絵書きも、中学生時代にはまった数学も、高校時代に考えた死生感も、大学時代に取り組んだあらゆる学問も、全てが自分を形作っている。その時は、これが何の役に立つかなんて考えなかった。しかし、僕が自分で自分の好きな部分はこういう経験から生まれている。何物にも変えがたい財産である。

「興味を持った一つ一つのことに熱中していけば、そのときは散らばっている点のような別々の存在が、将来にはつながり合ってすばらしい一つの大きなものとなる」



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# by shohey0229 | 2008-08-27 22:08 | 読書
フラット化する世界(下)フラット化する世界(下)
(2006/05/25)
トーマス・フリードマン

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■内容

第三部 発展途上国とフラット化する世界
 第9章 メキシコ守護聖人の嘆き
  フラット化する世界では中国やインドなどの発展途上国が市場を席巻しているが、全ての発展途上国が成功している訳ではない。特にメキシコなどは世界のフラット化によって窮地に立たされている。本章では、発展途上国がフラットな世界で取り組むべき(1)卸売改革と(2)小売改革について、言及されている。
  (1)卸売改革では、開放的で競争力のある国内市場を確立する。市場を開放して、世界中の新しい発想やテクノロジーを受け入れなければ、国の発展は望み得ない。鎖国した国が、没落の一途を辿ることは歴史が証明している。
  次の(2)小売改革は、フラット化する世界への対処である。卸売改革で、市場を開放して一安心はできない。中国からの安価な製品によって、自国の企業・労働者が窮地に立たされるだけである。インフラ、教育、ガバナンスを改善し、国民が高いレベルでイノベーションや共同作業を行うツールと法的な枠組みを整備するのが小売改革である。
  (1)(2)の改革を行う上で、障害となるのは、その国の持つ文化である。フラットな世界では、文化が「どれくらい外を向いているか」と「どれくらい内を向いているか」が重要な要素となる。前者は海外の先進的なアイディアやテクノロジーを受け入れる。後者は国民の団結力を高め、個人では不可能なより高い目標を達成する。日本やドイツが50年前の軍国主義から平和主義へと変わったように、状況が変われば文化も変わる。状況に加えて、その国の指導者が変化し、順応すれば、文化もそれに応じて変わる。


■感想

フラット化は世界の無数の貧困者を救う唯一の手段と説かれていた。物事には勝者と敗者がいるものだが、フラット化はうまくいけば、どの国も勝者になり得るのではないかと思う。ただ勝者でい続けるには、常に猛烈なスピードで走り続けていなければいけないが。

文化の開放性に関してインド・ハイテク産業協会理事長のジェリー・ラオが良いことを言っている。グローバルな競争は、「相手を潰しやる」ではなく、「お互いに高め合おう」という意思が根本で働いていると思う。

「(文化の開放性は必要不可欠だ)なぜなら、他者の才能と能力を敬う気持ちが生まれるからです。世界の別の場所のソフトウェア開発者とチャットしているとき、相手の肌の色を誰が気にするでしょう。人種や民族ではなく、才能を基準にやり取りしているんです。そんなふうに、経歴や出自ではなく才能や成績を基盤にする世界にいるうちに、やがては人間に対する見方そのものが微妙に変わります。」

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# by shohey0229 | 2008-08-26 20:52 | 読書
フラット化する世界 [増補改訂版] (下)フラット化する世界 [増補改訂版] (下)
(2008/01/19)
トーマス フリードマン

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■内容

第二部 アメリカとフラット化する世界
 第9章 これはテストではない
  アメリカは、世界のフラット化に危機感を持ち、熱心に取り組め!ということが書かれている。筆者が提案するのは「思いやりのあるフラット主義」。本章では「思いやりのあるフラット主義」についての重要な課題として四点挙げられている。
  まず、ケネディ大統領のような、政治的リーダーシップを発揮できる人物が今こそ必要である。すなわち、危機を正確に把握し、国民を啓蒙し、政策によって、アメリカをフラットな世界で勝者にする人物である。二点目は、企業や国は個人の「雇用される能力」の向上を手伝わなければいけないということ。フラットな世界では、アウトソーシングやIT化により、従来の仕事は無くなるか、別なものに変化していく。どこの企業でもやっていける能力、すなわち「雇用される能力」の強化を企業や国は積極的に助けていかなければいけない。3点目は、フラット化の反動に対する緩衝材の用意である。フラット化により、転職を迫られ、賃金が減少する国民が多数現れると思われる。「賃金保険」はそうした人たちに、賃金の減少分を二年間保障するものだ。「失業保険」と違うのは、失業期間には支払われず、労働している者にだけ支払われるという点。早期転職を刺激する点で前向きな保険と言える。そして、四点目は家庭における子育てだ。アメリカの子供は中国やインドに比べ、怠惰である。今後同じ土俵で争い、あるいは協力する機会は増大する為、同じように一生懸命勉強に励まなければならない。


■感想

家庭の子育てを論じる節で、MIT教授のポール・サミュエルソンの言葉を引用しているのだが、その人が良いこと言ってる。視野の狭さは悪だ。

「最先端の国というアメリカの立場は、どんどん危なっかしくなっている。なぜかというと、たくわえが極めて乏しい社会になってしまったからだ。すべて自分、自分、自分、そして今−−他人や明日のことは、まったく考えない。問題は指導者ではなく有権者だろう……昔は、科学者になるような頭の良い子は、難しいパズルに取り組んでいた。いまはテレビを見ている。気が散ることがあまりにも多いのも、自分、自分、自分、そして今、という考え方が蔓延している理由だろう。」

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# by shohey0229 | 2008-08-25 21:37 | 読書
フラット化する世界 [増補改訂版] (下)フラット化する世界 [増補改訂版] (下)
(2008/01/19)
トーマス フリードマン

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■内容
第二部 アメリカとフラット化する世界

 第7章 理想の才能をもとめて
  フラット化する世界では仕事のあり方が大きく変わり、従来の世界で活躍できていた人が必ずしも成功できる保障はなくなりつつある。では、フラットな世界で重視される能力とは何か? それは五つに集約される。すなわち①学ぶ方法を学ぶ能力、②航海術、③熱意と好奇心、④離れた点をつなぐ能力、⑤右脳を使う能力、である。これらの才能を伸ばすことが重要だ。

 第8章 静かな危機
  競争相手国にアメリカが追いつかれつつある危機について。フラット化する世界では、(1)フラットな世界のプラットホームに接続できるインフラ、(2)国民がそのプラットホームでイノベーションを行えるような教育プログラムと知識スキル、(3)適切なガバナンスによってフラットな世界の流れを勢いづけ、管理すること、の3点を持った国が勝者となる。しかし、アメリカには次の6つの欠陥により、これら3点を手にすることができないでいる。①数の不均衡、②教育の欠陥、③成功願望の欠如、④貧困層の教育の欠陥、⑤予算の欠陥、⑥インフラの欠陥。いずれも競争相手国に比べ、大きく遅れを取っており、いますぐ追い抜かれる訳ではないが、現状を維持するだけでは、いつか追いつかれる「静かな危機」である。

■感想
日本型の勉強に対するビル・ゲイツの言葉に賛成。小さなことから積み上げていかないと、世の中で役立つような応用はできないものだと思う。

アメリカの教育には有利な点がある−丸暗記ではなく創造性に重点を置いている−という通念について、ビル・ゲイツにたずねると、言下に否定された。中国や日本の丸暗記中心の学習からは、アメリカと競争できるような革新者がおおぜい生まれることは無いと言う考えは、嘆かわしい間違いだ、とゲイツは言う。「掛け算ができなくてソフトウェアが作れるなどという人間にあったことは無い・・・・・・世界一創造的なテレビゲームはどこのものか? 日本だ! 丸暗記人間なんてどこにいるのかね・・・・・・わが社の優秀なソフトウェア製作者の何人かは日本人だ。秩序立てて物事を理解していないと、それより進んだ物事を作ることはできない」
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# by shohey0229 | 2008-08-25 21:14 | 読書
やさしくわかるExcel関数・マクロ 改訂版 (Excel徹底活用シリーズ)やさしくわかるExcel関数・マクロ 改訂版 (Excel徹底活用シリーズ)
(2007/07/25)
西沢 夢路

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■内容
エクセルの関数とマクロが丁寧に解説されている。

■感想
良書です。今までエクセルのマクロを使ったことがなかったが、この本のおかげであっという間に把握できた。JAVAとかCをやっていたおかげもあり、ほとんど時間がかからなかった。

実際に使ってみて分かったのは、僕の業務にマクロはほとんど使えないということ。マクロは綺麗に整列されたデータを扱うなら効果を発揮するが、多くのデータはところどころ不整合な点が多い。簡単な単純作業だと思っていたのに、マクロはどんどん複雑になってしまった。

そのたびにマクロを修正してデバッグするのだが、この手間を考えると、メリットが感じられなかった。仕事を減らすためにマクロを使おうと思ったのに、逆に仕事が増えた感じ。手作業でやった方が明らかに良いと分かった。

しかし、ワークシート・グラフの書式設定にはマクロは十分使えることもわかった。マクロ記録を使って、統一感のあるグラフを簡単に作成する術を持てたのは良かった。本書のおかげで、VBEも読めるようになったので、マクロ記録のあとの細かい修正が出来るようになったのも良かったと思う。
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# by shohey0229 | 2008-08-23 16:41 | 読書
仕事は楽しいかね?仕事は楽しいかね?
(2001/12)
デイル ドーテン

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■あらすじ

吹雪で飛行機が欠航になった空港でイライラしている主人公が、大富豪のおじいさん・マックスと出会う。主人公はマックスから成功の為の哲学を教授され、やり手のビジネスマンに目覚める。


■感想

最近話題になってたから、読んだけど、何か一回読んだなって思った。語られている哲学の骨子すら忘れていたから、初読と変わらないのだけど。

論旨は、「目的は持つな、試してみろ」っていうこと。数多く試みた人間だけが成功するという考え方だ。多くのビジネス本と言っていることが真逆だというのがユニークなポイント。どっちが正しいかなんて分からないけど、数多く試すこと自体が目的になったり、目的を持つこと自体が試みだったりするので、どちらが正しいかなんて捕らえ方のレベルの問題じゃん?っていう風にも思う。

なるほどなって思った考え方は、
望みうる最良のものは、手に入れたものを好きになることなんだよ
目的を達成して、それが嫌いになっていたら確かに意味がない。人間の幸せは人間関係だけでほぼ決まるものだし。目的を持つなら、周囲の人間とよりよい人間関係になれるような目的がいい。

やってみようと思ってることは3つのリスト作り。仕事上でやったミスを全部書き出したリスト、仕事に関する問題点を並べたリスト、そして仕事に関してやっているすべてのことを書き並べたリスト。こういうリストから新しい試みの為のアイデアは生まれるのだ。面白そうだなと思った。
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# by shohey0229 | 2008-08-17 22:56 | 読書
イニシエーション・ラブ (文春文庫 い 66-1)イニシエーション・ラブ (文春文庫 い 66-1)
(2007/04)
乾 くるみ

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■ あらすじ

主人公・鈴木は恋愛をしたことのない純情な青年。合コンで知り合った繭子と恋に落ちて、成長していく。後編では鈴木と繭子の遠距離恋愛から破局に至る過程が描かれる。二度読みたくなると評判のミステリー恋愛小説。


■ 感想

恋愛小説としては三流だとか書かれていたけど、その側面で充分に楽しんでしまった自分……。特に石丸(鈴木の浮気相手)と鈴木が「イニシエーション・ラブ」について議論しているところがハッと考えさせられた。長いけど該当箇所を引用。

「鈴木くんの言うように、コロコロと自分の意見を変えるのは良くないって私も思う。だけど人間って成長するものだし、そのときに過去の自分を否定することだってあると思うし、それは許されることだとも思う。……自分の言葉に責任を持てるようになるのって、本当は何歳なんだろう? わからないけど、でも私や鈴木くんの年齢で、それが出来るって思うのは、思い上がりだと私は思う。私達はまだまだ成長する。なのに自分の言葉に責任を持って考えを変えないようにするのって、それを無理やり止めようとすることと同じだと思う。」


ちなみに、ミステリとしても面白かった。この本は友達から借りた本で「絶対最後から読んだらダメだよ!」って言われてたんだけど、最後までわからなかった。最後から二行目の石丸の言葉で「えっ!!」ってなった。
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# by shohey0229 | 2008-08-17 22:36 | 読書
初めてのPerl初めてのPerl
(2003/05)
ランダル・L. シュワルツトム フェニックス

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■内容

スクリプト言語「Perl」の入門書。ユニークな語り口でPerlの機能を紹介する。


■感想

良書。くだらないジョークで楽しめます。

職場の上長から借りた本だけど自分用に買った。教科書って、自分で読んだ本じゃないと、辞書的に使えないものだから。

しかし、Perlって簡単で良いです。PHPと同じくらい気楽に記述できる。C言語がどれだけ厳密だったか思い知った。友人曰く、製品レベルではC言語でしっかり記述しないとダメなのだそうだけど、オフィスワークとして使う僕の立場からすれば、こっちの方が合ってる。
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# by shohey0229 | 2008-08-11 08:47 | 読書
どんな仕事も楽しくなる3つの物語どんな仕事も楽しくなる3つの物語
(2008/03/28)
福島 正伸

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■内容

駐車場の管理人、ペンキ屋、タクシードライバーの3つの物語を紹介し、仕事の意味について考える。


■感想

気を抜けば、自分のことばかり考えて、他人や社会のことに目を向けられなくなってしまう今日この頃。読書しないと、すぐに嫌な自分に戻ってしまう。

「仕事の意味を考える」
「ものごとを前向きに受け止める」
「自己原因で考える」
「自分の可能性を信じて、自分らしくやる」
「目指すことを、あきらめない」

この本で言ってることは当たり前のことだと思う。でも意識しないと身につかない。思い出させてもらう為に読んだ。
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# by shohey0229 | 2008-08-11 08:39 | 読書