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イノベーションのジレンマ・第一部

イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)
(2001/07)
クレイトン・クリステンセン玉田 俊平太

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■内容

第一部 優良企業が失敗する理由

まず技術革新を2種類に分類している。1つ目は持続的イノベーションで、これは従来の価値観の中での技術革新である。例えば、ハードディスクの単位面積当たりの記録密度を高める技術がこれに含まれる。2つ目は、新しい価値観を生み出す技術革新で、破壊的イノベーションと呼ぶ。ハードディスクの例では、8インチディスクに対する3.5インチディスクが破壊的イノベーションだった。破壊的イノベーションは最初は小規模な市場だが、その中での技術革新により、メインの市場を侵食し、支配するようになる。

このように技術革新を2つに分類した上で、優良企業が特に破壊的イノベーションで9割以上の確率で失敗する理由を3点述べている。1点目は優良企業は主要顧客の要望を元に設計するという点である。これは裏を返せば、顧客の要望に無い価値の導入が難しい環境と言える。2点目は、大企業ほど、成長率を維持する為に、大きな市場を狙うため、破壊的イノベーションの市場に参入しにくいという点である。破壊的イノベーションの生み出す市場は短期的に見れば小さく、その為大企業は資本の配分を持続的イノベーションに傾斜しがちである。3点目は、大企業のコスト構造が従来の市場に最適化されているという点である。企業に蓄積されたノウハウが、破壊的イノベーションが生み出す新しい市場では逆に競争力を削ぐ要因となる。


■感想

良書。

新しいことをやって、世の中に認められたいならベンチャーでしか出来ないって思った。僕にとっては、市場規模がでかいか小さいかより、技術的に面白いかどうかの方がプライオリティが高かったりするので。でも今の企業では5年は技術を磨きたいと思っている。技術分野は変えないが、新しい商品企画で勝負したい気持ちが強い。
by shohey0229 | 2008-09-04 22:11 | 読書